【消防におけるドローンの活用】
４割以上の消防本部が活用ドローンの有用性と現状の課題
― 消防・救急課の役割とドローンに関わる業務内容を教えてください。
全国の消防本部における消防装備の充実・強化や、消防体制の施策立案を担う部署です。消防本部の合併、女性の活躍推進、大きなイベント開催時には消防対策本部の設置なども行います。
ドローン関連では、平成29年から毎年1回、全国の消防本部を対象にドローン活用状況調査を実施し、ドローン運用に関する注意点の周知等も行っています。
―全国の消防本部におけるドローン活用状況は。
調査初年度は活用している消防本部は70本部でしたが、令和2年度は309本部まで増加。母数が726本部なので活用率は42.6％になります。今後導入を予定している所もかなり多いので、引き続き右肩上がりに増えていくでしょう。特に情報収集という部分でドローンが大変有益だという意見が多数あり、当課でもドローンをより有効に活用するための施策を練っております。
―具体的にどのような声が届いていますか。
一例として、山火事の際にドローンに搭載した赤外線カメラで確認したところ、肉眼や可視カメラではわからない熱源を発見し再燃防止に繋がったという事例がありました。上空から俯職して撮影できるため、消火活動の方針決定にも大いに役立っているようです。
一方で、耐候性や飛行時間などの機体性能や導入・運用コストに課題がある中で、全国で多くの消防本部が抱えている一番の問題は、操縦者の育成や運用上の人員不足。また、消防活動におけるドローンの有用性が住民に認知されていないことで、訓練や運用に難しさがあるとの意見も寄せられています。
全国の約43％の消防本部がドローンを活用している現状と、今後さらに普及していくことを見据え、当課では「人材育成」と「普及啓発」を2本柱として、令和元年度から5ヵ年計画で無人航空機運用推進事業を推進しています。
（取材日／2021年1月29日）
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EDACでは、年々広がりを見せるドローン等を活用した課題解決の取り組みを推進すべく、自治体や企業等によるドローン等先端技術の利活用事例を取材し、EDAC会員の皆様へ会報誌として展開しております。 この度、11名の識者によるwith / after コロナ時代における新たなドローンの活用や展望についてまとめた会報誌特別号を発刊いたしました。通常はEDAC会員の方にのみお送りしておりますが、新たなドローン活用の普及展開のため、今回は特別に下記のサイトよりお申込みいただいた方にも有料にてお送りいたします。
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