人口420名の平谷村がドローン普及の先進自治体となった背景とは

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長野県平谷村総務課長滝澤浩（中）
有限会社みなみ信州平谷リゾート取締役支配人西川勝則（左）
株式会社DSA 代表取締役梅原丈嗣（右）

平谷村の人口“420 名”は長野県内の市町村で最も少なく、全国的に見ても最小規模である。しかしそこにはドローンに熱意を注ぐ人々の存在があり、「ドローンのある暮らし」が着々と実現されつつある。小さな村がドローンの活用や災害協定における先駆的な存在となった、その理由とは。

【平谷村の概要とドローン活用のはじまり】

地域活性化から災害協定締結までドローンへの熱意が集結した瞬間

―平谷村の概要についてお聞かせください。

滝澤　平谷村は現在の人口が420名で、毎年どんどん減少しています。高齢化率は33 ～ 35％と近村より低いのですが、若い人が入ってきているのではなく、高齢になると都市部で暮らすご家族の所に身を寄せる方が多いことが要因です。地域活性化のため観光事業を推進していますが、なかなか定住するまでには至りません。支度金等金銭面での補助だけではなく、人を呼び込めるだけの魅力づくりや働き口の確保等、これから取り組むべきことは多いです。

―災害協定を締結するまでの経緯は。

滝澤　ドローンを活用して観光に結びつけ、地域活性を促そうというところからスタートし、各地のドローン飛行場等を見学して回るなかで、愛知県春日井市に開校したDSJ（ドローンスクールジャパン）さんと出会いました。卒業生の方が平谷村にドローンを飛ばしに来てくださった縁もあり、私と西川支配人と他２名でスクールを訪問し、梅原社長に相談しながら進めていきました。その流れで災害協定の話になったのです。

梅原　当時全国に30校ほどスクールがあったのですが、協会にも本部にも自治体様と災害協定を結んだという前例がありませんでした。そこで、文書は全て滝澤課長に一任し、平谷村さんと株式会社DSAとで災害協定を結ばせていただきました。この文書は、複数の自治体様と災害協定を締結するようになった今も、すべての災害協定の基本モデルとなっています。

―災害協定の具体的な内容は。

梅原　我々スクールのインストラクターが災害時にドローンで撮った情報を公開するだけではなく、自治体の職員さんたちが自らドローンを飛ばすためのノウハウを惜しみなく提供します。そのため、平時でも訓練に参加させていただくという内容が盛り込まれています。各地にいる卒業生の力も借りて、人員を手配しています。

滝澤　技術の指導をいただけることはスクールさんと協定を結ぶ強みです。ご指導のもと平谷村では12名のパイロットを育成し、応援が必要なときには来ていただくという体制を取っています。

（取材日／2019 年２月25 日）

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平谷村役場
〒395-0601 長野県下伊那郡平谷村354番地
TEL ／ 0265-48-2211
URL ／ http://hirayamura.jp/

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