EDAC 会報誌、「EDAC ドローン活用情報」は、不定期での発行となります。全国の自治体およびEDAC会員に無料配布しております。
自然災害・特殊災害における初動体制強化の一翼を担うドローン
秋田市消防本部
指令課長 消防司令長 相楽 裕(左)
総務課長 消防司令長 伊藤 博之(中)
秋田市総務部 防災安全対策課 参事 阿部 憲悦(右)(秋田市消防本部から出向)
秋田市消防本部では、市内で発生する自然災害に加え、危険物等による特殊災害に対してもドローンを活用している。スムーズな運用の背景には、常日頃からの情報収集体制や、万全の安全管理対策構築もカギとなった好事例を紹介する。
【秋田市の災害危機概要】
水害や山岳救助に加え、NBC災害にも備える
―秋田市が抱える災害リスクについて教えてください。
伊藤 自然災害に加え、特殊災害が特徴として挙げられると考えています。まず秋田市は市街地が日本海に面しており、市の西側を雄物川が通っています。東は山岳地帯ですから、1年を通して水難事故の危険や山岳救助等もあります。近年多い災害としては、豪雨災害、川の氾濫とそれに伴う土砂災害で、集中豪雨による災害が多くなっている傾向にあります。2017年7月にも大規模な豪雨災害があり、危機感を高めています。
相楽 消防本部としては人命救助が主な任務なので、やはり初動体制に力を入れています。状況的に必要と判断すれば、気象情報が発表される前に直接気象台に確認する等積極的に情報を取りに行き、事前に備える体制を取っております。
―特殊災害については。
伊藤 秋田市ならではの特徴として、市街地に近い湾岸地区に石油コンビナートを有しており、一部地域が石油コンビナート等特別防災区域に指定されていることが挙げられます。政令に基づいて策定された「秋田県石油コンビナート等防災計画」に沿って対策を行っており、ケミカルに関しては化学物質の種類やその場所を事前に把握するとともに、対策の手順もマニュアル化されています。近年世界的にNBC災害(核物質、生物剤、化学剤による特殊災害)についての警戒が高まっておりますが、国内でもこの種の事故に伴う消防隊の出動件数も増加している現状があり、危機感を持っています。当然ながらコンビナート災害を想定した防災訓練も定期的に行っており、県や消防、秋田海上保安部等複数の行政機関と企業が参加し、地震発生時の連携を確認しています。
―消防と自治体の連携体制も確立されているのですね。
阿部 私自身は消防の職員ですが、現在は市の総務部に出向しております。また、秋田市の場合は市役所の防災部門の他に、県庁の防災要員も一人出向しておりますし、消防学校や消防防災警備隊員、総務省にも派遣し、行政機関を越えて連携を取れる体制となっています。
(取材日/2019 年1月15日)
秋田市消防本部 〒010-8560
秋田市山王一丁目1番1 号
TEL / 018-823-4000
URL / https://www.city.akita.lg.jp/shobo/index.html
創刊号
ドローンが描く地方の未来 –創刊のごあいさつに代えて
EDAC のミッションとこれまでの活動について振り返る
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リミットは間近! ドローン輸送で白馬と山小屋の未来が変わる
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自然災害・特殊災害における初動体制強化の一翼を担うドローン
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無線はドローン制御の要。安全な運用を支える土台を築くために
一般社団法人 日本ドローン無線協会 酒井 淳一郎 / 戸澤 洋二
vol.2
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[インタビュー]
ドローンがすぐそばにある暮らし、南小国からはじまる日本の山間地域の未来
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最先端技術がランナーを守る!揖斐川町の事例に見るドローン活用法
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広報での活用、台風の被害状況確認、ドローンと共にある泉佐野市の歩み
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人口420名の平谷村がドローン普及の先進自治体となった背景とは
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vol.3
被災地に鮮度のいい地図を/ドローン映像のデジタル3D化 災害時にいかに素早く地図を更新できるか ドローンバードの挑戦
特定非営利活動法人 クライシスマッパーズ・ジャパン 理事長 古橋 大地
[インタビュー]
自治体は災害から学び防災リーダーとなる使命を持つ
岩手県岩泉町 危機管理監 佐々木 重光 / 危機管理課 主査 武田 勝磨
17日間の調査が1日に!コスト9割カットを実現した 森林管理のドローン活用法
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西日本豪雨の経験から防災分野でのドローン有用性を確信
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南海トラフ地震に備えろ!オール豊橋で挑む防災・減災対策
愛知県豊橋市 防災危機管理課 安井 祥哲 / 高橋 拓也
9割が森林、人口密度は最下位那賀町が目指す日本一ドローンが飛ぶ町
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vol.4
ドローンが当たり前にある社会に向けて―日本の抱える各種課題解決を目指す ドローンの利活用や安全安心の確保のための政策を推進!
内閣官房 小型無人機等対策推進室 企画官 加来 芳郎
[インタビュー]
創造と可能性の地・南相馬 ロボット産業を柱とした復興と発展
(公財) 福島イノベーション・コースト 構想推進機構 事業部連携課 主査 大谷 公伸 / 福島県南相馬市 経済部商工労政課 ロボット産業推進室 室長 清信 一芳 / 福島 勉
ドローン導入の先駆者としての矜持 その有用性を示しながら共通認識を高めていく
三重県伊賀市 消防本部 副署長 西森 康典 / 総合危機管理課 主任 長井 正人 / 消防本部 副参事 石本 陽洋
技術屋集団が知識と経験を活かして提供するドローンサービス
株式会社JDRONE ソリューション営業部 UAV サーベイソリューション 事業推進リーダー 水野 大二郎 / ソリューション営業部 イノベーション推進グループ 上席リーダー 飯田 春生
五島市のドローン活用 民間主体の体制で地方創生を目指す
長崎県五島市 地域振興部 商工雇用政策課 地域おこし協力隊 ドローン事業担当 濵本 翔
官学一体の研究と実証がドローン実運用化を加速する
酪農学園大学 農食環境学群 環境共生学類 環境空間情報学研究室 准教授 小川 健太 / 研究員(H28~30年度) 小野 貴司
「ずっと先まで明るくしたい」九州電力の理念の下 地域の持続的成長につながるサービスを
九州電力株式会社 テクニカルソリューション統括本部 情報通信本部 ICT事業推進グループ 課長 菊池 建次 / 福岡支社 人事・業務部 通信ソリューショングループ 古賀 俊生
vol.5
鳥獣被害対策とICT、IoT、ドローン等の新技術活用の推進
農林水産省 農村振興局 農村政策部 鳥獣対策・農村環境課 鳥獣対策室 課長補佐(鳥獣被害対策技術普及班) 大山 雅司
[インタビュー]
ドローン前提社会・テクノロジー活用で社会課題の解決に挑む
神奈川県庁 政策局 未来創生課課長 杉山 力也
ドローン×Hec-Eye小谷村が実施した野生鳥獣調査の全容
長野県小谷村 観光振興課 農林係 主事 小林 慶士
「Hec-Eye」で実現する防災力強化平時からの活用が実践の鍵
株式会社リアルグローブ 営業部 部長 渡邊 研人
“空の道”が最後の砦に。 非常事態を想定し、役場として万全な対策を
和歌山県印南町 総務課 主査 坂口 哲之
測量・建設の技術者が見る最新テクノロジーの活用と未来
株式会社島内エンジニア 技術第三課 課長 中川 和樹
防災広場の平時利活用せんごくの杜ドローンフィールド
貝塚市役所 政策推進課 参事 横井 伸朗 / 主査 辻本 健一 / 主査 仮屋 良太郎
コロナ特別号 with / after コロナ時代のドローン新活用
EDACでは、年々広がりを見せるドローン等を活用した課題解決の取り組みを推進すべく、自治体や企業等によるドローン等先端技術の利活用事例を取材し、EDAC会員の皆様へ会報誌として展開しております。 この度、11名の識者によるwith / after コロナ時代における新たなドローンの活用や展望についてまとめた会報誌特別号を発刊いたしました。通常はEDAC会員の方にのみお送りしておりますが、新たなドローン活用の普及展開のため、今回は特別に下記のサイトよりお申込みいただいた方にも有料にてお送りいたします。
コロナ特別号 with / after コロナ時代のドローン新活用 販売サイト