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大分をドローン県へ。無人機の普及や 産業振興を推進する大分県ドローン協議会
大分県産業科学技術センター 電子・情報担当/主幹研究員
大分県ドローン協議会事務局 幸 嘉平太
10年前からドローンの可能性に着目し、県をあげて産業振興に取り組んできた大分県。2017年6月からは大分県ドローン協議会として正式に団体を発足、さらなる躍進を続けている様子は“大分県版第4次産業革命「OITA 4.0」”として、県内だけではなく全国から注目を集めている。
【設立経緯】
県をあげて業務用無人機の産業集積に取り組む
―大分県ドローン協議会の設立経緯を教えてください。
大分県ドローン協議会は、 大分県内の企業を技術的な側面から支援する研究機関である大分県産業科学技術センター内で発足した団体です。
約10年前、まだドローンという言葉もないころに、あるベンチャー企業からマルチコプターの開発支援の要請があり、早い段階からその技術については触れていました。その技術の延長線上に、ドローンが出てきて、様々な産業に使うことができる可能性を秘めたものだということで、大分県産業科学技術センターの中でも、ドローンに特化した団体を作るべきだという機運が高まり、設立に至った次第です。
また、ドローン関係の国内トップメーカーが大分県に進出し、生産・製造・開発の拠点を作ってくださったこと等も背景にあり、“大分県版第4 次産業革命「OITA 4.0」”と銘打ってドローン産業の振興を推進してきたことが背景としてあります。
―まさに牽引役ということですね。
勉強させていただいている場面の方が多いですが、この成長著しい産業のビジネスチャンス拡大を目指したり、機体・用途・サービスの開発、人材育成に取り組んでいきたいと意気込んでいます。
2017年に県の事業の一環として「ドローン産業推進事業」が新たに設けられ、ドローン産業の集積と発展を目指す推進母体として2017年6月に大分県ドローン協議会として正式に発足しました。会員企業様を募るにあたり、当初は30社程度集まればありがたいと考えておりましたが、蓋を開けると発足時に約120社、現在は、県内はもちろん全国の企業様224社(2018年12月現在)にご入会いただいています。
―幸さんご自身はもともと情報処理などがご専門だったと伺いました。
ええ、それもそうですしアマチュア無線も少し触ったりしていました。そして、そこからドローンに従事したものですから、すいぶん学んできましたし、この数年は企画の立案や予算の確保等を含めて奔走しました。協議会設立後も、運営は私が研究員としての業務と兼務して捌いていく想定でしたが、当初考えていたよりも県協議会への期待感が大きかったのか、専ら事務局業務にかかりきりといった感じでして、会員さんに向けて一日中メールを打っているような状態でした(笑)。
とはいえ、県内外から多数の企業さんにご入会いただき、そのジャンルもドローンの開発、販売、スクールや大学の先生、建築、農業、林業、薬剤師等の医療分野、さらには遊戯的な分野もありました。実に幅広い業態の方に関心を持って頂いたことが、県協議会として大変喜ばしいことであり、私としても興味深く関わらせて頂いております。
(取材日/2018年12月27日)
大分県ドローン協議会
〒870-1117 大分市高江西1- 4361-10
大分県産業科学技術センター内
TEL / 097-596-7100
URL / http://drone.oita-ri.jp/
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vol.4
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vol.5
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[インタビュー]
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株式会社島内エンジニア 技術第三課 課長 中川 和樹
防災広場の平時利活用せんごくの杜ドローンフィールド
貝塚市役所 政策推進課 参事 横井 伸朗 / 主査 辻本 健一 / 主査 仮屋 良太郎
コロナ特別号 with / after コロナ時代のドローン新活用
EDACでは、年々広がりを見せるドローン等を活用した課題解決の取り組みを推進すべく、自治体や企業等によるドローン等先端技術の利活用事例を取材し、EDAC会員の皆様へ会報誌として展開しております。 この度、11名の識者によるwith / after コロナ時代における新たなドローンの活用や展望についてまとめた会報誌特別号を発刊いたしました。通常はEDAC会員の方にのみお送りしておりますが、新たなドローン活用の普及展開のため、今回は特別に下記のサイトよりお申込みいただいた方にも有料にてお送りいたします。
コロナ特別号 with / after コロナ時代のドローン新活用 販売サイト