【地域課題】
課題感の高い防災・農林業を主軸にloT実装計画を始動
―曽於市の概要と地域の課題を教えてください。
旧３町（財部町・末吉町・大隅町）が合併した市で、人口は約３万４千人。鹿児島県特有のシラスやポラなどの火山灰土壌で、土地の起伏も激しいため土砂災害のリスクが非常に高く、平成28年７月には豪雨による大規模な災害も経験しています。
当時私は復旧工事の発注等にも携わる部署にいたのですが、情報共有が十分でないために担当職員の負担が増大、担当外の職員が問い合わせに答えられず住民を安心させることができない、といった課題を感じていました。
こうした防災分野の課題解決は、当市が令和２年度から５ヵ年計画で進めている「地域loT実装計画」において２大目的の一つに据えられています。
―計画のもう一つの目的は。
農林業の分野です。農家戸数の減少や担い手不足が深刻になるなかで、転作確認や作付け調査といった業務に膨大な時間とマンバワーが割かれており、業務効率化と営農指導の充実を図る必要がありました。loT実装計画の青写真を描くなかで、まずは特に当市の問題・課題だと思われる防災と農林業の２分野に絞って、ドローンと地図情報システムを活用した計画を練り上げていくことになりました。
―計画以前のドローン活用状況は。
平成28年、ドローンスクールを開校する場所を探されていた南榮工業（株）様に、市内の廃校をご活用いただいたことを機に、当市職員も定期的に講習を受けるようになりました。工事の測量等でもよくドローンが使われていましたし、講習で知識を得ていくなかで防災分野での有効性も認識されるようになりました。私が企画課に来た令和元年度には、行方不明者の捜索に活用されるケースが増えていました。時を同じくしてloT実装計画が実施に向けて動き始めておりましたので、本腰を入れてドローンに取り組むことになったのです。
（取材日／2021年2月12日）
曽於市役所
〒899-8692鹿児島県曽於市末吉町二之方1980番地
TEL / 0986-76-1111
（代表） URL / https://www.city.soo.kagoshimajp/index.html
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